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スギノ「駄目だ…少ない戦力で勝てるような相手じゃないだろ…」
ヤスの提案を真っ先に否定したスギノだったが、それに反応するかの様にマエダが口を開いた。
マエダ「いや…その案はなかなか良いかもしれない…」
スギノ「何故だ…俺らはこんなにダメージを負ってるんだ…確実な道を選ばないと……全滅だぞ?」
マエダ「南の帝王と呼ばれた男が随分と弱気な事を言うんだな…」
スギノ「何だと!?てめぇ!!」
マエダの挑発とも取れる発言に、スギノは勢いよく起き上がった。
タク「落ち着けスギノ…マエダ…何か考えがあるんだな?」
隣で横になっていたタクがスギノを制し、マエダに話しかけた。
マエダ「あぁ…マスダの性格からして、どちらかに危険が及べば間違いなく他方の人質を盾に取るだろう。」
タテイシ「そうっすね…自分を守る為や欲望を満たす為にはどんな事でも利用する男ですよあいつは…」
マエダ「戦力を分断すれば確かに危ないが、人質を盾にされる事はなくなる…それに…」
スギノ「それに…?」
マエダ「どんな困難だって乗り越えられる力がお前らにはあるだろう…違うか?…俺にはお前らがそんな事にビビるような奴らじゃないように見えるがな…」
スギノ「言ってくれるじゃねぇか…」
怒りに身を震わせている様に見えるスギノだったが、その表情は確かに笑みを浮かべていた。
スギノ「それじゃあその案に乗ってやろうじゃねぇか!いいなタク!!」
タク「あぁ…俺らならきっとやれるさ!!」
ヤス「話はまとまったな…」
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