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それからちょくちょく、俺は君の見舞いに行くようになった。
ある雨の日、いつものように見舞いに行くと、君のテーブルの上にはお菓子の本が何冊も積み重なっていた。
「何だよ、この本の山は」
「退院したら、思う存分甘いものを食べてやろうと思ってね、今何食べようか考えてるの」
不治の病なのに、いつも前向きに考えられるのが、君の凄い所だと常に思っていた。
「ねぇ、悠も一緒に考えてよ。これとこれ、どっちが良いかなぁ?」
「えっ!?う~ん……」
君と話しているこの時間が、何よりも幸せだと感じていた。
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