38人が本棚に入れています
本棚に追加
「うん、そうね、あいつはそんな事、気にして無いけどね…あいつが日本最強の鬼ってのは皆な認めてる事だよ」
「日本最強ですか、なんか、スゴい人ですね、ジンキさんって…」
翌日、ジンキは今回の化け蟹のレポートを持って、たちばなに来ていた。
店の下に降りた、ジンキが見たものは大量の資料の山だった。
「ウワッ…何ですか、この資料の山は…」
「昨日、君が帰った後に、吉野に連絡してね…早急に検討・対策をしようって事になってねぇ~」
勢地郎は昨日、ジンキが帰った後に、吉野の本部に化け蟹の事を報告し、自らも古い資料を引っ張り出して、オトロシの様な未知の魔化魍に対応、出来るようにしたのだ。
「しっかし…スゴい量ですねぇ…」
ジンキは近くに合った本を手に取った、しばらくそれを読んでいた…
「ところで、ジンキ、今日は…」
「アッ…すいません、化け蟹の報告書を…」
ジンキはあわてて、パソコンに報告書のデータを入力した。
「ハイ…終了っと」
報告書の入力が終わると、ジンキは、また古い資料を読み始めた。
「しっかし…達筆、過ぎて読みずらいな…この資料どの位、前の物、何ですかね」
「ん~そうだねぇ…確か、一番、古い物だと、百年近いのかなぁ~」
「百年っ…まぁ、これだけ資料が有れば、何とか対応出来ますかね…」
「だと、いいんだけどねぇ」
「あっ、おやっさん、話し変わりますけど、あの明日夢君、これからどうなりますかね…」
「う~ん、そうだねぇ…ちょっと前にも災難にあってね…落ち込んでたんだけどね…」
「へぇ~まぁ、あの年頃はいろんな事がありますからねぇ…それをどう乗り越えるかって事ですからね」
「アッ…ジンキ、これ渡しとかないとね、さっそく届いたよ…」
そう言うと勢地郎はジンキにディスクアニマルを渡した。
それは前の日にジンキが言っていた新しいディスクアニマルだった。
「これが新しいディスクですか…確か、アサギワシとキアカシシ…でしたっけ」
「録画機能付きの優れ物ですよ」
「日菜香ぁ~お前が自慢気に言うなよ、お前が作った訳じゃ無いだろ…」
「まぁ、そうですけど…でもこれで魔化魍達よりも先手がとれるって事ですから…」
「だと、いいんだけどな…とにかく、今年はイレギュラーな事が多すぎる」
ジンキは険しい顔をしながら言った。
「さてと、俺もそろそろ出掛けるか…コイツがさっそく役に立ってくれるといいんだけど…」
最初のコメントを投稿しよう!