変化する者

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神鬼は童子に向かって走り出した。 童子は神鬼に気付き、神鬼に向かって攻撃をしたが、神鬼はそれに構わず童子に走って行った。 童子の攻撃はディスク達に邪魔をされ、神鬼の左肩をかすめただけだった。 神鬼は童子の腹に突きを喰らわした。 「鬼神闘法術・雷牙…(キシントウホウジュツ・ライガ)」 そう言うとそれを喰らった童子の全身に電撃が走り、そのまま爆発した… それを見ていた姫は、その場から逃げ出した。 「クソッ…雷牙を使うハメになるとは…」 神鬼は奥の手を使わされて、少し苛立っていた… 「とりあえず、おやっさんに連絡だな…フゥッ…ハァ…」 神鬼は気合いを入れ左肩のかすり傷を治し、その場を後にした。 キャンプ地に戻って来た、ジンキは服を着替え、携帯でたちばなに電話をした。「日菜香か、ジンキだけど、おやっさん居るか?」 「何か有りましたか?」 「あぁ…またイレギュラーが起こった…童子達の姿が変わったんだ…」 「エェ…ジンキさんの所でもですか…」 「なんだ、何か知ってるのか、日菜香…」 「えぇ…実はヒビキさんの所でも同じ事が…」 「ヒビキの所…童子達の姿が変わったのか?」 「そうなんですよぉ~とりあえず、父上に代わりますね…」 日菜香は勢地郎に電話を代わった。 「もしもし、代わりましたよぉ~」 「どうも、ジンキです…実は童子達、姿が変わりまして、なんかヒビキの方にも出たとか?」 「そうなんだよ…武者童子…って言ってね…」 「武者童子?…何か対策は…有るんですか?」 「うん、まぁ、変化していられるのは数分間だけ…みたいなんだけど…ヒビキもかなり苦戦したみたいでね…ジンキは大丈夫だったかい…」 「えぇ…とりあえずは…しかし、数分間だけとは、姫を逃がしたのはイタイな…」 「童子は倒したのかい?…」 「えぇ、童子の方は何とか…倒しました、ただ、雷牙を使わされましたが…」 ジンキは拳を強く握り締めた…雷牙はその独特の攻撃音が清めの音と同じ音波を放っており、音撃武器を使わなくても魔化魍を倒す事が出来る、神鬼だけが使える特別な技だった。 それの技を魔化魍、相手では無く、童子に使わされた事がジンキのプライドが許さなかった。
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