*第三章* 過去ノ噺

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  俺は目の前に差し出された紙を見る。       「…………ラヴすとーりー?」     紬は嬉しそうに頷く。   「うん!」 「却下。」     即座に否定。   すると紬は如何にも不服そうな顔をして、     「えー…今、流行っている良いお話なんだよ?まず、幼なじみの男の子と女の子がいて…」     「あらすじなんて聞いてもそんなもんは…」     ――見たくはない。という言葉を飲み込んだ   「だめ……?」     紬は俺より12cmほど背が低い。自ずと下から俺を見つめ上目使いということになる。   ……更に、俺の上着の袖を軽く掴んでいたから。………これは反則だ……と直感した…。  
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