*第三章* 過去ノ噺

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  俺にはこんな紬を拒否する勇気はなくて、     「……別に…見るよ………。」     否定しかけた言葉を撤回し、肯定した。   「わぁいっ!!ありがとうっ碌!!」     笑顔が眩しい。 全く……大分ガキだなぁ…コイツは……。     そんな考え顔には出さず、   「ん。そうと決まったら早く行くぞ。」     冷静を装い俺はスタスタと先を歩き出す。     「あ…っ!待ってっ!!」     サンダルをパタパタといわせながら、紬は急いで追いかけてきた。  
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