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紬はクラスが違ったので、話しに入れなかったのだろう。
「…ぁ…。ごめんな、紬。映画行かねぇといけない…」
急かすのかと思っていた俺は次に続いた紬の言葉に驚いた。
「良いよ。別に、もう…。」
「…え?」
「その子と話してた方が良いよ。碌は。」
「何言ってんだよ…?紬?」
「だから…」
紬はゆっくりと微笑んだ。
無理やり笑っているような笑顔で。
「ばいばい。」
紬が走っていく。
別れを告げて。
小さな背中が更に小さくなる。
離れていく。
なぜ?
なにが起こった…?
「あらぁ~行っちゃったわね、彼女。」
その中條の声で我に返り、
「紬っ!!!」
走り、出そうとした。
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