*第一章* 日常の風景

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  「うーわー…笑いやがったよコイツは………」     顔を半分隠したままで上目使いに見て、 今度は相手があからさまに嫌悪した顔をした。     「え?あぁ、悪い悪い。」   …ので、とりあえず謝っておいた。     「まぁ…いいけどね。また言いたくなったら言って。いつでも聞くからさ。」     こいつはくるくると表情を変える。(…随分と落ち着きのないやつだ。)   今度は屈託のない笑顔と共にそんな言葉を発したので     「…ありがとう。」     少しだけ微笑んで返した。     「…っ!碌がやけに冷たく怪しげに微笑むなんて…明日は大雨になるかもしれな……」 「だからお前失礼だって。」   間髪入れずに言ってやった。   別に冷たくも怪しくも微笑んでねぇし…。     ……まぁ拓瀬はこういうヤツなんだ。 仕方ねぇか…  
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