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「夜分遅くにすみません。こちらに豊穣柊さんはいらっしゃいますか?」
そんなことはお構い無しにその男は、丁寧だがどこか胡散臭さが残る口調で問いかけた。
「豊穣柊とはボクのことですが…。」
と、柊は不審に思いながらもしぶしぶ名乗る。
「あぁ、貴方ですか。とりあえず中に入れてくれませんか?」
男は納得した後、困った顔をして彼に懇願した。
すると仕方なくだが柊は男を中に入れたようだ。
青年はふせんがたくさん貼ってある怪しげな本のページを捲りながら
「初対面の人間にこんな事を言うのは失礼だと思いますが、柊さん…貴方は後2日後に死んでしまいますね。」
妖しげな微笑をたたえて言い放つ。
「…ボク、死んじゃうの?」
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