8人が本棚に入れています
本棚に追加
/41ページ
斉『中田さん、着いたよ』
私『うん・・・』
でも私は降りたくなかった。ただ動きたく無いってのもあるけど尾施病院に入りたく無いってのが大きかった。何故なら尾施病院はこの地域でも評判のヤブだからだ。私は本能的に悟った。
(ココの世話になったら足が死ぬ)と。
でもそんな事斉藤先生に今泣いて言ったとしても聞いてくれるはずが無い。だから仕方なくタクシーの運転手が持ってきてくれた車椅子に乗って尾施病院の中に入った。そしてすぐに胡散臭いレントゲン室に入れられた。レントゲンを撮られた後はまた胡散臭い部屋に入れられ横にされる。頭の上には何故か小さなTV。
医者『ハイじゃあ押さえて!!』
私(え?)
医『じゃあ少し痛いけど我慢してね!!』
とオッサンが何故か私の右足を掴んだ。
私『何するんですか!!』
医『せーの!!』
と掛け声をかけてオッサンはなんと!!私の右足を引っ張っているでゎないか!!
私『いやぁぁぁああああ!!!』痛みは無いが恐怖でつい叫んでしまう。
私『何すんの!?』
医『今ね ズレを治してんの!ほらそこにあるTVに骨が映るからそれみてズレをちゃんと元の位置に戻してんの』
私はとっさに頭の上のTVを見た。
私『あ・・・・』
医『ほらちゃんと映ってるでしょ。だから戻すためにこうやって足引っ張ってズレを戻してんだよ!!』
またオッサンがおもいっきり引っ張った。
私『え・・・いや!!ヤダよぉ(泣)』
医『もう少し待って;』
私『ねぇまだぁ?;』 不気味な部屋にたくさんの男女に押さえ付けられ我が右足を見れば不気味な方向を右往左往と向けられている。この状況はまだ幼い私には怖くてしょうがなかった。
私『ウチを帰らせて~(泣)』
ナース『もう少し待ってネ;今先生が骨を戻してるから』
私『もうヤダぁ・・・』
医『よし、これでいいd』
見るといつの間にかちゃんと針金と包帯で固定されていた。私はすぐにナースが持ってきた車椅子に乗り、斉藤先生を探した。
最初のコメントを投稿しよう!