たらいまわし

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私(あ・・・・) 斉藤先生は私の目の前に居た。そして斉藤先生の隣には・・・・・ 私(ジィちゃん・・・) 学校は私の親を直接病院に呼び出し、そして斉藤先生は胡散臭い扉の前で私を待ちながら祖父に事情を話している最中だったのだ。祖父が私を見て心配そうに ジ『オイ夏目、大丈夫かお前』 と言った。実は祖父は仕事をしているのだが仕事よりも学校の呼び出しを優先してわざわざ来てくれたのだ。今までも何度か私は早退してきてるが祖父は絶対に私を迎えに来てくれていた。 私『・・・・・うん』 私は祖父の声を聞いた瞬間涙が溢れてきた。 私(でも足が・・・足が・・・) 斉『中田さん、おじいちゃん来てくれたから、この後お医者さんの話し聞きに一緒に行ってくれる?』 私はうなずいた。 そして私はすぐに診療室に通された。 医『おじいさんですね?レントゲンを見ましたがお嬢さんは骨折をしているようです。複雑骨折ですので完治には時間がかかるかと』 私(あぁ やっぱり・・・) ジ『分かりました、じゃあ先生も待たせてるし、まずは女房と相談してみたいと思います』 私達は診療室からさっさと出て病院からもさっさと出て行った。そしてすぐに祖父の車に乗った。斉藤先生も一応同伴するようだ。 なんやかんやでなんとか家の中までたどり着き私の部屋に私は置かれた。そして斉藤先生は祖父に挨拶して帰っていった。少しして祖母が帰ってきた呆然としていた私は祖母を見ても何も言えなかった。祖母も私の変わり果てた足を見て目をそらしただけで何も言わなかった。 しばらくして祖父が隣の部屋で祖母に説明をしだした。話声が消えて祖母が私の目の前に座った。 祖母『なっちゃん、明日は伊都整形に行こうか』 私『え?なんで伊都整形?尾施病院は?』 伊都整形は私の家から少し離れていた。 祖母『尾施病院は危ないから、明日からはちゃんとしたとこでもっかい見てもらうの。だから明日ジィちゃんが帰ってきたら伊都整形に連れてってもらいなさい』 私『尾施病院はいいの?バァちゃんは?』 バ『尾施病院の世話にはならないの。バァちゃんは仕事で遅れるかもしれないからジィちゃんが帰ってきたらすぐに連れてってもらいなさい』 私『・・・・・』 私は何も言えずにうつむいてしまった。 私(ホントにこれでいいのだろうか;)
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