ルーレットの傷

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『ナンバー5』   藤原の的中❗ 喜ぶ藤原に、露骨に悔しがる上村。   何ゲームか進むが、上村は一度も当たらない。   これは明らかに、ディーラー意志だ。   『チェッ!これで最後かよ』 上村が、ステイベット。 300万がものの10分で溶けて行く   『ナンバー9』   此処でも藤原の的中❗   『調子ええやないか』 藤原が隣のホステスの肩を抱いてはしゃぐ   歯ぎしりする上村が、セカンドバックを取り出すと、帯付きの300万をテーブルに投げた。   『チップの色を変えてや』   黄緑からオレンジに変わったチップが上村の前に並べられた。   (成る程) 達也は、ディーラーの意図を理解した。   涼子が達也の耳元で囁く (ねぇ!もうおしまいなの) 見ているだけの達也に退屈してきたようだ   『次にワンチャンスあるよ!そして仕上げもイメージできたから』   達也のこの回答には、涼子もいささか驚く   と言うと、達也はサイドベットを始めた。   都合1万程を、28~36なら的中のエリアに。   そして、ディーラーが球を投げ入れる。   此処で達也は、にわかに立ち上がり、ゆっくりと手元の数字、7.11.20に1万づつベットした!   最後の20にベットする時には、球は減速していたが、ディーラーは、達也のベットを待って、   『ノーモアベット』と   『ナンバー12』   全くのハズレ   御婦人がビンゴ❗   次のゲームへ   達也は、大きな数字のサイドベットをステイし、ディーラーが球を投げるのを待った。   投入   今度は達也は、手元の反対側の、15.22.34にベット。 この時、ディーラーは達也の34のベットをさえぎるように 『ノーモアベット』   かろうじて、34のベットは受け付けられた。   『ナンバー34』   ビンゴ❗   達也の他に、青年2人が的中した。   サイドも含め的中の達也の利益は、99万へ   達也が、こんな賭け方に転じて数ゲームが進行した時に、上村が唸った   『一回も当たらん。これでホントに最後かぁ』   彼のチップは、まだ100万近くは残っているにもかかわらずだ。   上村がステイベット!
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