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二人とも傷だらけだ。
特に俺は。ナイフで切り付けられるわ、銃弾が腕をかするわで散々だ。
………………死んじまったのかな?俺ら。
ここから意識は更に飛んだ。
「…ろ……きろ。起きろっ!」
誰の声だ?聞き覚えはあるけど思い出せない。
「起きろっ!」
光か…?いや…光の声はこんなに甲高(かんだか)くはなかったはずだ。
「起きろぉっ!」
目を開けた。どこだ?ここ。天国か?
「気が付いたか?佑理」
箕風だった。て、ことはココは箕風の家か。
「段々敵が少なくなってきたから外で応戦したらお前らが倒れててさ。部屋に運んだんだ」
そっか。倒したんだな百人を…。
「今、手当てしたから動くな。傷口が開くぞ」
「…光は?」
生きてるのか?あいつは。
「下でゲームやってる」
心配した俺がバカだった。
本当に疲れた。少し横になりたかった。
「……………眠い」
「あぁ。そうか。じゃあ…ちゃんと寝ろよ」
「あぁ。」
箕風がパタンと扉を閉めた。
「戦士の休息だな」
箕風がポツリと言った。
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