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「ぃつ!」
奴らの撃ってきた銃弾が箕風に当たった。
「箕風!」
慌てて駆け寄る。ふくらはぎに銃弾が当たったらしかった。
「早く行け!お前も死ぬぞっ!」
光は走り出した。
「お前を置いて行けるか!」
俺は箕風の肩を持った。絶対に殺してたまるか。
「死ぬとしても歩け!死神だろーが!」
迫ってくる500人の大群。絶対間に合わないだろうけど、最後の抵抗ぐらいはさせろ。
耳をかする銃弾、鼓膜が破れそうになる轟音。
「ちぃっ!」
ショットガンを後ろにぶっ放す!
ダアアァァンッ!
どうせ最後の抵抗以外のなんでもないが。
後ろからの声が大きくなる。ダメだ。間に合わない。
ドッキャアァァ!
―――――?
目の前から迫ってくる見覚えのあるデカイ砲弾。
「伏せろっ!」
箕風の頭を地面に叩き付けた!―――と言うか、押さえ込んだ。
「ぅおっ!」
前から来た砲弾は箕風の頭ギリギリを通り過ぎ、後ろの大群にぶち当たった。
途端に爆発し、爆炎が大群を包む。
「!?」
悲鳴を上げてのたうちまわる大人達をよそに、その青年はバズーカを構えてもう一発。
さらに爆炎が勢いを増した。
「…おっせぇーんだよ。タケ」
「あと下手すりゃ俺らも死んでたぞ」
バズーカを構えた青年に言った。
彼こそ、苦労して探し出した助っ人の山田武だった。
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