死神を仲間に連れて

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「ぅわああぁぁぁっ!!!!!!!!!!」 ガバッと俺は跳ね起きた。 …………夢か。 確かにさっきガードレールの鋭利な部分に引き裂かれた右腕は、自分の身体にくっついている。 「はぁ……嫌な夢だったな…仲間がみんな倒れる夢か……。」 時間は深夜四時だ。みんな寝入っていて誰も起きていない。 そうだ。大和の家の周りの敵が多すぎたから様子を見るために光の家で寝てるんだっけ。 ジッ (大丈夫だったかい?酷くうなされていたけど) そういえばこいつの声を聞くのも久しぶりだ。 「あぁ…これ以上ない最悪な夢だろうな」 ジッ (そんなに酷かったのかい?…一人でゾンビに追いかけられた…とか?) 「まぁ…微妙に正解。」 ジッ (微妙って…教えてくれたっていいじゃないか) 俺はどうでもよくなって、さっきの夢をゼロに話した。 ジッ (ふーん……やっぱ誰でも見るんだろうね。そういう夢は) そういう夢って…見るのか?こいつは。 「かもな…こんな夢見ない奴は相当な幸せ者だな」 適当に相槌を打って、話を終わらせた。 何故か知らないが朝日を見たかった。 光の家を出て、土手に上がった。 途端に見えてくる朝日。 やっぱ朝日って気持ちがいいもんだな。 「………今日も長い一日になりそうだな」 朝日を見つめながら誰にともなく言った。 …今日こそ大和を仲間にするぞ!
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