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「ぅわ。やっぱいっぱいいるなぁ…」
箕風のスコープを見ながら光が言った。望遠鏡にもなるんだな。スナイパーライフルって。
今、俺らは民家の屋根の上にいる。屋根って言うか……屋上。
「手薄なのは何処かわかるか?」
箕風が聞いた。なんか策でもあるのか?
「んー…。どこもびっしり。テントまで作ってるよ…完全に大和を仲間にさせないつもりかなぁ…」
そう言って、光はスコープを見るのをやめた。
「中から仕掛けてくれないかな…」
箕風がその言葉に反応した。
「そうだ…電話だ。盗聴されたって中からも反撃できれば…」
「挟み撃ち…できるかな?リーダーは狙えなかったの?」
光の質問に箕風がうっと言葉に詰まる。
「それが…リーダーは外部から連絡してるらしくて。あそこにはいないんだ」
まさに難攻不落の砦だな。あそこは。
「とりあえず電話してみる」
箕風がケータイを取り出して、大和に電話をかけた。
「……大和か?盗聴されてるだろうが気にするな。……………したら……………から。……から…………してくれ。じゃあ…」
何言ってんだか全くわからん。
「中から仕掛けてみるってさ」
途端に窓ガラスが割れる音がした。
「……早いな。」
「待たされるのキライだからね。あいつは」
そう言って立ち上がった。
大和救出作戦開始。
横文字長いが気にするな。
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