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「でもさっ!どうやって攻めるんだよっ!」
走りながらタケが聞いてきた。大和に電話した直後にいきなり暴れ出すもんだから遠くで敵の様子を見ていた俺らは敵を挟み撃ちをするために走っている。……ったく。こっちの事情も知って欲しいもんだな。
「お前のバズーカで少しずつ進む。大和が気付くように派手にやってくれ」
「りょーかい」
ドッキャアァァン!
途端にバズーカを構えて山なりに撃った。
……………スドーン。
遠くでなんだか煮え切らないような音がした。良く見ると、大和の家の上にある橋が燃えている。
「タケ、ナーイス。」
箕風が親指をビッと上に立てる。……なんで?
「これであいつらはあの方向から来ると思って、こっちは手薄になるだろ」
「今こそ好機っ!ってヤツだな」
大和の家が見えてきた。大半が消火活動に当たっている。今だっ!
「いたぞっ!」
走ってくる俺らに敵が気付いた。だが、俺はもうショットガン発射態勢だ。
「おっせぇよっ!」
ダアアァァンッ!
一番前にいた警察官の頭が破裂した。
「佑理っ!この弾持ってけっ!」
光がショットガンの弾の入ったカバンを俺に投げ付けた。すぐにしゃがみこんで弾幕を張る。
「サンキュッ!」
ジャァッキン!
すぐにショットガンを構えて発射態勢に入る。
その時だった。
「うおおおおっ!」
ショットガンを持った中年の男が橋の柱の陰から突然出てきた。銃口は真直ぐに俺を狙っている。
「死ねえぇぇぇぇっ!」
パアァァァァンッ…
鮮血が飛んだ。
痛みは感じなかった。
当たり前だ。
俺は弾に当たっていないんだから。
「危なかったな」
崩れ落ちる中年の男。その後ろにスナイパー――――――箕風が立っていた。
「援護頼むぜ?」
そう言って走り出した。
大和っ!待ってろよ!
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