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「ゆ…り………ぅり……ゆぅり……」
またこの場面か。デジャヴ……だっけ?
ゆっくりと目を開けると、薄暗い視界の中に大和と光を見つけた。
「また倒れたのかよ……俺。ったく……ぃつっ!」
起き上がろうとした時に左腕に突き刺すような痛みが走った。
「まだ動かない方がいいよ」
光がそう言いながら俺の頭を床に押し付ける。
あのさ。頭も腕も痛いんだけど。
なんで痛むのかもわからないし。
「悪いね……弾避けられなくて」
なるほど……俺は気絶した途端に被弾したわけだ。
「……箕風とタケは?」
まさか外に取り残されたまま……なんて言わないよな………。
「呼んだか?」
ドアが開く音がして、箕風とタケが入ってきた。
「俺らは大丈夫。お前が走ったあとに着いて行っただけだから。タケがバズーカ打ち込んでからだけど」
タケ、大活躍だな。
「………マズいかもな」
は?
大和が俺の被弾した左腕を指差す。
「ぅわ…………」
膿が流れ出してかなりヤバそうだ。
途端に激痛が身体を駆け抜けた。
「がぁっ!?」
なんだ!?この痛みは!
「……骨にばい菌が入ったらしいな」
「ゥア゙ア゙アアッ……」
身体中がズキズキする。骨が何回も折れていくみたいだ。
「…仕方ないか。」
大和は懐からベレッタを出すと、俺に銃口を向けた。
…………俺は今度こそ………死ぬのか…………?
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