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コツ…………コツ………。
俺はショットガンを構えると、車両と車両を繋ぐ通路の影に隠れた。
コツ………コツ………。
音が段々大きくなる。
「食らえっ!」
ショットガンの引き金を引いた。凄まじい轟音と共に、足音の主が吹っ飛ぶ。
「…はぁ…はぁ…。」
車掌だった。ついに俺は人を一人殺した。
倒れたヤツを見なくてもわかる。窓に飛び散った血やヤツの吹っ飛び方を見れば…。
「っ!はぁっ!はっ…はっ!」
やばい。過呼吸だ。ビニール袋とか無いか…?
「……ふー…。」
どうにか納まった。
「オメデトウゴザイマス」
っ!?
勝手に車掌の口が動き出した。バカな…あんな至近距離で撃ったのに死なないのか…?
「コノカバンニ、ショットガンノタマ、ゴジュッパツガハイッテイマス。ゴジユウニオツカイクダサイ。」
車掌―――いや、ロボットは鞄を指差すと動かなくなった。とたんに頭がバンッと破裂した。
「ぐっ…」
吐き気がする…。
とりあえずショットガンの弾の箱を鞄から取り出すと、座席に座った。
――――と、荷物置きの場所に忘れ物のウエストポーチがあった。
それの中身を全部取り出し、使えそうな物以外は全て床にぶちまけた。
弾をリロードしてウエストポーチを腰に巻く。カッコ悪いがしょうがない。
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