雹国の剣士

1/35
前へ
/690ページ
次へ

雹国の剣士

ある者は生を掴む為に、手を天上へ掲げた またある者は亡き者を抱える為に、手を地へ向けた 天に上げた手は焼けて煤になり、地に向けた手は朽ちて風に紛れる 救いはない、貴方には掴めない 神は思いがけず近くに在るが、見ることも叶わない 揺りかごの世界は、まだ残酷な夢を見る
/690ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2087人が本棚に入れています
本棚に追加