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ニダヴェリール
到着した頃には日が落ち、辺りはすっかり暗くなっていた
一部の出店は閉まり、新たに飲み屋の看板に明かりが灯る、可愛らしい服を来た少女の様な成人女性、また少年の様な成人男性が客引きを行っている、明るい内とはまた別の盛り上がり様だ
クエスト終わりの冒険者、交易商人、国の衛兵
丁度それぞれ仕事が終わる時間帯なのか、ビールジョッキを当てる音がそこかしこで聞こえる
「確かパブロだったかな……よし、依頼を消しに行こっか」
シグマが言い、二人は宿屋に向けてゆっくりと歩きだした
シフは先の戦闘もあり、身体は重く、酷い脱力感と悪寒に襲われている
小人以外の他種族がごった返し、本番はこれからと言わんばかりにまだまだ賑わう街に反して、彼はもう寝てしまいたい気分であった
宿屋までは、そう遠くはない
しかし体に合わせて視界もぐらつく為、人混みにもやや酔ってしまい、宿屋までの道のりは随分と長く感じた
着いた頃には幾分か楽になっていたが、思わず「やっとか」と、シフはこぼした
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