雹国の剣士

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しばらく二人は話しを続けていたが、いよいよ瞼が重くなってきたためシフはそのうち部屋に戻っていった やや荒く装備を床に放って彼はすぐに頭まで布団に潜る、風呂は明日、今はこの異常な眠気に身を任せる しかし色々な事を考えてしまいなかなか眠れない、主な内容は、シグマは金持ちで身分が高いとか、フロルはお父さんも見つけたし、もう国に帰るのかな…等、とりあえず色々である、少し気になれば考えるもので、瞼は閉じているが、依然として意識は続いている それから彼が眠ったのは一時間程後だった ーー朝ーー コンコンッ 「…………ん…………」 コンコンコン 「んん………………」 バン!バンバンッ!ドンドンドン! 「ぁあもう!うるさいなぁ…」 しつこいノックに目が覚めるシフ、ドアを開けるとシグマが立っている、何が嬉しいのかにやけ顔、シフと目が合うなり間髪を入れず言ってきた 「顔洗って準備をしろぉ!俺の国に行くぞぉ!」 寝起きであり、〝何言ってんだ?〟とシフは思う、しかも言った当人はまだパジャマだ 「フロルはもう準備し終えたし、後は君だけだ、下で待ってるよぉ」 着替えないのかとも思ったが、話の勢いに押されて「お、おう」と、とりあえず返した 何かは知らないが、目を覚ます為にまず風呂に入り、それから荷物をまとめてシフは準備を済ませた
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