冥界の主

6/20
前へ
/689ページ
次へ
「…今いるのが、冥界の中心部にあるハーデス城、王の間、…冥界は全てお父さん、つまりハーデスの支配下にあって、ここも自分の家だから出入り出来るの」 別に誇るでもなく、彼女は淡々と説明する 普通にお父さんの紹介と言ったところか、しかし立場が立場だ、普通の反応で済むはずもない ハーデスの名を聞き、確かに強い鼓動が胸を叩いた、天のゼウス、海のポセイドン、冥界のハーデス、神々の中でも名を馳せた存在だが 「え、シグマが……冥王、でも冥王はハーデスって………」 確かにシグマはハーデスとは名乗って無い、しかもあの軽い感じだ 「………お父さんがシグマって名乗ったの?それはお父さんが気に入って使ってる偽名、何故かは…知らないけど、本名は【ハーデス ヴァルドレッド】、あんなだけど、間違い無く冥王だよ…」 相変わらず表情は変わらない、確証は無いが事実なのだろう 「世の中有り得ない事もあったもんだな……」 「……じゃあ次は城内を案内するね、」 フロルと共にシフは王の間から出た、
/689ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2087人が本棚に入れています
本棚に追加