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「あら、確か………」
走って来たのはメイドのルチルだった、そしてその傍らには一人、長耳の少女がいる
「シフです」
「あぁ!失礼致しました、………それにしても、このような何も無い地下牢で一体何を?」
「いやぁ、恥ずかしながら迷ってしまいまして………」
「まぁ、けど無理もありませんわ、私もまだこの城のメイドに入りたての頃は迷ってばかりいましたもの」
ルチルが話し始めると、隣の少女がスカートをクイクイと引っ張り
「ルチル、お散歩連れていかなきゃ!」
と、急かした
「あぁ!そうですわね、ラルシェ様、お手数ですがシフ様、少しついて来てはもらえないでしょうか」
少女の名はラルシェと言うらしい、くりくりとした目が愛らしい元気な娘だ、茶髪のロングヘアーは癖毛があり所々跳ねている、白い肌に袖の無い薄緑色のドレスが良く似合う
「俺は別にかまいませんけど…」
シフは軽く頷く
「ありがとぉシフ、さすがパパ上が見込んだ男じゃ!」
と言う訳で、シフは二人について行くことにした、
ひたすら長い廊下を歩き、暫く進むと、下りの階段が目の前に現われた、そこから下は真っ暗なのでたいまつを灯し、ゆっくりと進む
まだまだ廊下は続いていた
――――――――――
【ラルシェ】
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