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「あら……貴方がシフさん」
シフをジッと見てペルセポネが口を開いた
「え、あっ、はい」
綺麗な人だな、とシフは緊張し、若干言葉を噛んでしまう
彼が女性相手にあがってしまうのは久しぶりである、シグマより余程気品に溢れ、何より、冥界を統治する女帝としての威厳があった
金髪のロングヘアーに、瞳は濃い緑色の美女、眠たげな目は睫毛も長く、風呂上がりとあってか心地よい香りがする
バスローブという姿にもシフは少し驚くが、色香よりも気品に寧ろ畏縮した
「初めまして、ハーデスの妻、ペルセポネでございます、このたびは夫が大変お世話になりまして」
「い、いえいえ、そんなお礼なんて」
その女性は深々と礼をし、またまっすぐな眼差しでシフを見る、シフも頭を下げるが、それは彼女の目線から目を逸らす為だった
緑の瞳は綺麗すぎて、目を合わせると心の中まで見通されるような気がしたのだ
それにしても
こんなしっかりした人がアイツ(今壁に突き刺さっている奴)の嫁なんて………………………
彼は世の中考えられない事もあるものだなと、心の中で頷いた
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