引き寄せられる者達、

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食堂につくと、沢山のメイド達がせっせと料理を運んでいた、皆忙しそうだが、その雰囲気から楽しんで仕事を出来ていることが分かる 「やっと来たか、おーい」 声のした方を見ると、シグマとペルセポネ、フロルと、あと酒場で見た獣人の大男が座って待っていた、 シフ達三人もイスに座る 「あんれ……ヴォルクいたの」 寝癖でボサボサな頭を掻きながらキマイラが言うと、ヴォルクは呆れた様に呟いた 「あん時待ってやってたんだろうが、………ったく、城にまで泊めて貰って、冥帝に感謝しろよ」 「へいへい、………………まぁありがとなシグマにい」 聞いてキマイラは雑に礼を言う、 言われたシグマはと言うと、会う度にこの様な事になるので、“今更”といった感じに軽く返した 「いいって事よ、お、料理が運ばれて来たぜ」 朝食にしては豪勢な料理が運ばれて来た、パンにサラダにスープは勿論、分厚いベーコン、白身魚のソテー、色とりどりの果物等、どれも味、質ともに最高のものだ、各自に配り終わると、メイド達も席につき、皆で食べ始めた 「シグマ」 不意にシフがシグマの名を呼ぶ、その声と表情は真剣そのものであり、先ほどまでの和やかな雰囲気とは一変したものだ 「ん」 「俺はまた【ユグドラシルの世界】に戻ろうと思う、シグマみたいに、戦争を止める為に色々やってみようと思うんだ、………情報収集とか、色々とまだ分かんないけどもな」 「あぁ、いいじゃないか、………ただ一つ、お前に聞いてもらいたいことがある、」 「え」
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