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あれが、シェイド、
ヴォルクとシフはその異様な容姿の召喚魔に固唾を飲んだ、気味の悪い細かな血管が浮いた白い肌、破れて剥がれた皮が薄い布の様にゆらゆらと宙で不規則に揺れている
空気が変わり、ドレイクが後退りをし始めた、
得体の知れない怪物を前に、逃げ出したいと思うと同じくして、“背を向けると命を失う”事が直感的に分かっていた
「殲滅するのじゃ、」
ラルシェが命令すると、シェイドは一際大きな声を上げ、下顎が無く、真っ暗で底が見えない口の中から、大鎌を取り出した、奇怪な形をしたそれは、刃に付着した血が錆び固まって、不気味さに拍車をかけている
鎌を持ったシェイドは敵を一匹また一匹と、斬り捨てていく
移動の際には姿が消え、予想もつかないところに現れるので、ドレイクは無抵抗のまま体を引き裂かれ、全滅して終わった、
「お疲れなのじゃ、戻ってよいぞシェイド」
言うと、シェイドは大鎌を飲み、手近にある死体に手を伸ばして血をすくった後、ラルシェの背後で姿を消した、
「なかなかやるな、姫さん、」
ヴォルクが腕を組んだままの観戦の姿勢で言う、戦ったのは召喚魔だが、それを従えていることを考えると、ラルシェの力は確かなものである
「おぬしらこそ、まぁヴォルクは少々力任せじゃったが」
ラルシェは気恥ずかしそうに口を開いた
戦闘が終わり、ふたたび森に向けて一行は進みだす、
―――――――――――――
シフ、レベルアップ
5→25
ラルシェ
233
ヴォルク
246
昔の高レベル時の戦いの記憶が戻って来る………
シフは【鋼雹弾】を覚えた、
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