壱幕開眼

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微調整どころの話じゃなかった。俺の存在そのものが書き換えられていた。 世界が変わってアパートの前にいた。俺の部屋の前に見知った双子がいた。それぞれ片目に眼帯をいつも巻いた双子。綾と由だった。こいつらとは唯一といっていい友達だった。ただ、俺はこいつらをよく知らない。生まれも家も…何もかも。 -どうしたんだ?二人とも、- -あぁ、近くまで来てたからさ、-由が即答した。 綾は何故か不機嫌そうだった、 -そちらは?- -ん?あっあぁ、えっとその…- -彼女?にしては幼いよな?もしかして…幼女を部屋に連れ込んで…- -バカッ違うよ。その…妹なんだっ- -お前妹なんていたっけ?- -いたんだよ!もういいだろ?それより何か用あんだろ?- -あぁまぁな、その…質問があんだよ。蹴った方と蹴られた方、どう思う?- -はぁ?質問がまず意味わかんねぇよ。- -だから言ったじゃん、こいつには無理だって、帰ろう。。-そう言って帰ろうとした、その時。あおが喋った。 -侵犯するのは第三者です。蹴った方、蹴られた方に価値はありません。侵犯するなら両方にすべきです。- 一瞬世界が足踏みした。 -スゲー、藍さんと同じだぁ- -ふん、帰る- -待てよ、綾- -なんだったんだ?- -あの人達、空間移動ができるの?- -はぁ?出来るわけないだろ?ただの人間だよ。- -そうですか、とりあえず一旦部屋に戻しましょう。これからの予定について話があります- 俺の存在は大きく変化していた。俺は金持ちの家庭で生まれ両親の莫大な遺産で生活していた。また、学校では人気者になっていた。アパートは高級アパートに様変わりしていた。この後俺はあおが"507"才であり、自分が17だということを知った…
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