斎藤

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「時玉は対になっていてね、行く時の玉と帰る時の玉がある」 俺はうなずいて聞いた。 「その、帰る時の玉はここにある」 斎藤は内ポケットから、何やら厳重に梱包されたものを取り出した。 「これを使えば帰れる・・・・・・」 「あぁ、そうだ」 じゃあ今すぐ帰りましょうと言いかけた俺を腕で制し、斎藤は静かに言った。 「君はこの時代を望んだ。君はなにかこの時代でやるべき事があるはずだ」 「・・・・・・」 「何か心当たりはないかい?」
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