自分のこと

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なかなか文章で伝えるのって難しいけど、少しでも読んでくれてる人がいるみたいですごく嬉しいです。 次は僕のゲイ友の話。 僕には、十年以上ずっと仲良くしているゲイの友達がいる。 彼はマコト。和歌山市内で店を経営している。僕と彼が知り合ったのは、いわゆる発展場と言う、夜になるとゲイの人達が多く集まる公園だった。 彼と知り合ったのは僕が19才のときで彼は少し年上だった。当時は今のようにネットなんか、ほとんど普及してなく、ノンケばかりに囲まれているのが辛くなった僕は、ゲイ雑誌に載っていたその公園に、行った。 発展場と言うと知り合ったらすぐにヤルみたいなイメージが今もあると思うけど、そうでもない。 知り合った相手と話をしたり、飯を食いに行ったりして友達になって行く人達もたくさんいる。もちろん若い子の体目当てに集まる、おじさん連中の餌食になってしまう子もいたりするので安全かと言えばそうでもないけど。 僕も若かったから例外ではなく、かなりの人数に声をかけられたがその都度、ニッコリしながら、 「また今度ね。」 と交わして良い人見つからないかなあ、と思いながらベンチに座っていた。 そうするうちに、何回目か行った時に突然若いちょっとエキゾチックな雰囲気に、お姉言葉の大柄な男の子が声をかけてきた。それがマコトだった。 「向こうに可愛い子がいるから声をかけて来たら?」って、他のおじさんに言われたらしい。 正直マコトは僕のタイプではなかったし、マコトも僕のことはタイプではなかったので、お互い気まずかったが、仕方ないので2人でしばらく話をした。エッチな感じには全くならなかった。 マコトは誰とでも陽気に話をする。かなり人見知りをする僕でも気軽に話ができた。 何故かマコトと僕は気が合った。知り合ってからは、ほとんど毎週そこで会って遊んだ。 その間にもアクティブなマコトが知り合った人が来て一緒に話をするようになり、ピーク時には10人前後で集まって夜中の公園で騒いでいた。職質にも何回も遭ったし、今思えば近所迷惑極まりない話だ。 素性の知らないたくさんの友達。それでも非日常的な関係が僕は楽しくて仕方なかった。
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