職場の人々

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現在の職場はこれから非常に忙しい時期を迎える。 今の時期になるとA子の天然ぶりが炸裂し、そのエネルギーを吸収しつつB子の機嫌が日増しに悪くなっていく。 日頃表面上は上品で柔らかい物腰で仕事をこなしているが、まず節々で徐々に口調が荒くなったりし始める。 それからプリンターに打ち出した書類をとりに行く際に、ヒールをカンカン鳴らしながら職場の中を猛スピードで移動する。 パソコンのキーボードが破損しそうなくらいの勢いで入力を行う。 もうそうなる頃には、人に媚びるような上目使いをしていたとは思えないほどの形相になるのだ。 B子は、係長は別として係内の中心となる立場にいる。そのため元々の完璧主義の性格と自己の職責を果たそうとする責任感もあるのは理解できるが、みな話かけるのも恐る恐るになってしまい、職場の雰囲気を壊してしまっている。 B子曰わくA子がいなければ、私はこんなに怒り狂いながら仕事をすることもないのに、みんなに理解されないのが辛いそうだ。 確かにA子の事務処理ミスは多い。 しかし、A子以外の者がミスした時も同じような状態になるので、元々の性格なのだと思われる。 B子は確かに仕事はよくできる。 スピリチュアルな感じで「私は完璧なの」オーラを出しまくっており、また、「私は間違いません」といったことをしばしば口にする。 また彼女は、人のことを目の前では歯が浮きそうなくらい誉める。しかし、どう考えてもそんなことはない部分を誉めるので、誉められている本人さえ嫌みと感じる。 それほど自分に自信がある彼女もやはりミスをすることがある。 他人のミスを見つけた時、B子は、A子と同じように鬼の首を捕ったごとくに騒ぎたてる。 しかし、彼女のミスに気づいた者が恐る恐る指摘すると、消え入りそうな小さい声で謝る程度だ。 それでも記憶力が良いはずである彼女も、自分がミスするということはすぐ忘れてしまうらしく、また誰かのミスを騒ぎたてるのである。 それを職場内の者は全員知っているので、穏やかな時のB子が何を言っても誰も本気にはしないのである。 見た目も性格も決して誉められないA子、見た目や能力は優れているが、狂犬のような性格のB子。 2人とも40を越えた今も、直接口にはしないが結婚願望はあるようだ。しかし、僕は彼女たちの結婚はないと睨んでいる。 大事なのはやはり性格のようである。
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