職場の人々

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接客中だけでなく、C男は普段の業務中でも奇行をする。 ある日、別室でB子とC男と僕の3人で作業をしているときに少し時間があいた。 B子と僕が処理内容について話をしている間、C男は急にソワソワし始め、部屋の壁に沿うよう歩き始めた。 部屋の中を半周し、止まったと思ったらすぐに逆方向に半周スタスタと紅潮した顔で歩くのだ。 延々と無言で半周を繰り返し歩き続けているのを、B子と僕は気づきながらも恐怖を感じていたためそのことには触れずに話を続けていた。 普段ブツブツと周りに聞こえるような独り言を、C男は頻繁につぶやく。 独り言ならまだしも、遠く離れた場所でしている会話の相づちを、小さな声で打つ。 小さな声と言っても、あきらかに彼の頭の中では、会話に参加していると思っている様子でつぶやいたり頷いたりしているので、気になってみんな仕事にならないことがある。 なかなか説明は難しいが、今まで見た中では上位グループにはいるほどのディープインパクトを、あらゆる人に与え続ける男だ。
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