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僕の住む街から電車で1時間以上かけて大阪市内に出ると、ゲイバーや発展場など、ゲイ同士の出会いのきっかけとなる場所は数多く存在している。
僕も20代前半くらいまではゲイの友達や彼氏を作りたかったし、元気もあったから遠くても週末なんかは良く(それでも月に1回あったかなかったかぐらい)出かけていた。
今のように田舎でもネットが普及してたり、通信料が定額じゃなかったし気軽に携帯でインターネットができるほどまだ発達してない時代だったから、出会いのきっかけを作るためには、それぐらいしか思いつかなかった。
いつも同じゲイバーで友達同士で飲んでたから、そのころは彼氏ができたこともほとんどなかった。
彼氏ができて、2人きりで過ごすよりも友達と遊んでる方が楽しいに決まってるとも思っていた。
それでもたまに寂しさを感じる時があって、その気持ちを埋めるように彼氏っぽい人が出来ても、市内に住んでる人からすれば遠距離恋愛になるようで、長続きはしなかった。
20代半ばになると携帯で簡単に人と出会えるようになり、大阪にもほとんど出なくなった。
週末しか会えない友達や彼氏を作るよりも、会いたい時にいつでも会える距離でそういう関係を誰かと築きたいと感じるようになっていたから。
普通の生活の中で、ただでさえ絶対数が少ないゲイ同士が知り合うなんて、ほとんどあり得ない。
好きになる対象がたまたま同性というだけで、恋愛感情も普通にあるし恋人と一緒に過ごしたりもしたいと思っている。
周囲にバレることに怯えながら生きていかないといけない上に、気持ちを理解し合える相手にめぐりあうことはめったにない。
僕たちゲイは常に苦しみ悩み続けている。
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