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和歌山で生まれ、現在までこの街を離れたことがない僕は、中学生の時に自分が同級生の男の子のことを好きになって以来、ゲイとして生きてきました。
今日は初めてなので、僕がゲイであることを自覚するきっかけになった彼のことを書いてみます。
もう20年くらい前の話になるけど、小学校を卒業し地元の中学校の入学式で彼を初めて見た。
小学生の時僕は、ちょっと女の子っぽい感じだったけど普通に女の子が好きだった。でも違う校区から来た彼は周りのどの女の子よりも可愛かった。そして話し方や仕草も女の子そのものだった。
普通なら気持ち悪いんだろうけど、小柄な体に大きな二重、真っ白な綺麗な肌。とにかく可愛いという表現がぴったりだった。完全にひと目惚れだった。
入学式のあとクラスも彼と同じになり、席も近くになった僕らはすぐに仲良くなった。
ちなみに僕の体が大人になったのも彼と会った入学式の日の夜だった。その日、夢の中に彼がでて来て彼を抱きしめた瞬間全身が浮き上がるような感じがして、下着を汚していた。
自分が男の子に惹かれることにとまどいながらも、気持ちは抑えられない。
彼とは漫画を貸し借りしたり、好きなアニメの話をしたりよくしていて彼の家にもよく遊びに行ってた。女の子っぽいことをからかわれたりしてたけど、かなり美少年だったし、明るい子なのでみんなから人気があった。
誰にも言えないけど、彼のことを好きになってしまった僕は、自分以外と話してる彼を見ることも辛く、できるだけ一緒にいられるようにしていた。
彼はまだだったと思うけど、性に目覚めてた僕は今思えばよく襲いかかったりしなかったなあ。って思う。とにかく死ぬほど好きだったし、今も思い出すと切なくなる。
別の高校に進学したし、同窓会ももう少し年をとるまで出ないと決めてるので、彼とは中学卒業以来会ってない。
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