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今日、6年くらい前まで一緒に仕事をしていた女性の母親が亡くなったので、通夜に行ってきた。
彼女は50代であるが独身だ。過去に結婚歴があるらしいが5年間一緒に仕事をしていてそのことについて触れる機会は無かった。
彼女は、仕事には厳しかったが普段はとても優しく、女性として可愛いらしい人で、僕の事もとても可愛がってくれるので僕は大好きだった。
当時から高齢の父親と母親の入院や通院のたびに、仕事が忙しくても献身的に世話をしていたのを、僕はいつも尊敬していた。
特に母親のことは大切に思っていて、職場でもよく話題にしていた。どこかに出かけたとか、美味しい物を一緒に食べた話とか、聞いてるだけで微笑ましく、直接は知らないけど僕にとっても、近しい人に思えていたのを思い出す。
セレモニーホールに入り、式が始まるまでの間僕は彼女の気持ちを思って泣きそうになったけど、なんとかこらえた。
通夜の列に並んでいると、前方で喪主を務める彼女の姿が見えた。一緒に仕事をしていた頃より彼女は小さくなったように見えた。
大勢の参列者が次々に焼香を済ませていく。彼女は出口に向かう1人ずつに、親戚の人達と並んで挨拶をしていた。
やがて僕の番になり、焼香を済ませ、彼女の前で会釈をした。彼女は僕の目をしっかり見つめながら寂しそうに少し微笑んだような顔で、2回お辞儀した。来てあげてくれてありがとう。そう伝えたいのがはっきり分かった。
僕は家に帰ってから少し泣いた。
彼女には妹がおり、妹も独身なので将来2人きりで生きて行くのかなあ。と一緒に仕事をしてた時に何度か思ってたことを思い出す。
でもそれは他人事ではなく、ゲイである自分の未来の姿を見ていて、その事に怯えていたのかもしれない。
40代になると独身男性の自殺率は急に上がるそうだ。
若いうちは寂しさを紛らわす仲間もたくさんいるが、少しずつ減っていくことに気づき、孤独感から逃れようとしてのことだと思われる。
僕も将来は1人で生きて行くことになると思う。
孤独の恐怖に耐えられるか自身はないけど、自分の選んだ道を歩いた結果として受け止め、今のところは死が迎えにくるまでは生きて行くつもりでいる。
あまり暗い話は書くつもりは無かったが、今回はすみません。
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