たった一言を君に

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しばらくの間、二人とも何も話さない時間が続いた。 波の行き来する音に合わせるかのように、太陽の見える部分が少しずつ減っていくだけ。 他の人も帰ってきてなくて、一切の雑音も無い、美しい音の世界。 それと合わせて、目の前に広がる夕焼けを眺める。 言葉も出ないほど綺麗で、初めて、「夕日」という自分の名前がかっこよく感じた。
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