たった一言を君に
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あえて何も言わなかった。 それは、朝菜の言葉が強く心に響いたから。 その言葉に、俺の言葉なんかを重ねて、打ち消すつもりはない。 朝菜の気持ちを語った台詞が、少しでも長く残るために。 朝菜は俺の肩に頭を乗せたまま、ゆっくりと瞼が閉じていき、すやすやと眠りに落ちていた。 相当疲れていたんだろうなぁ。 俺がこれほどまでに朝菜にストレスを溜めてしまったんだ。
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