たった一言を君に
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俺は、自分が座っていた場所を忘れていた。 ここは絶壁なんだって。 もう一回寝ようなんて考えなければよかった。 いや、そもそもこんな先までこなければよかった。 無駄な後悔を短い時間で繰り返した。 そうもしてる間に、朝菜の体はもう半分以上、海へと乗り出している。 助けなきゃ!! 俺は気付いた。 もう…… どうやっても間に合いはしない。
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