たった一言を君に

56/59
前へ
/455ページ
次へ
最後に何か伝えたい。 でも、もう時間がない。 なんとなくわかるんだ。 きっと朝菜に伝えられる言葉は一つだけ。 そういえば…… 今まで一度も朝菜に言ったことのない言葉があった。 普通なら、何度も言ってるはずなのに、一度も口にしてなかった。 大事に残してきたっていう気持ちもあるけど、なによりこういう正直な言葉を口にするのが恐かった。 けど今しかない。 今までの気持ちと今の気持ちを全て合わせて、この言葉をおもいっきり叫ぶんだ。
/455ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1667人が本棚に入れています
本棚に追加