たった一言を君に

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響いた。こんなに広い所で、この景色を飲み込むような大きさで。 スッキリした。 そう感じた瞬間、徐々にではなく、スナップをするような感覚で、落ちる速さが戻った。 勢いのいい風を背中に感じる。 崖の先からはどんどんと離されていくけど、朝菜が笑顔なのはしっかり見えた。 そっか。 よかったぁ。 「夕日 大好き!!!」 朝菜は、俺が海に落ちる前にそう叫んでくれた。 へへ 死ぬ直前だってのに、嬉し涙まで流しちまった。
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