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強い真紀は、数分経った後に涙を拭い、ポケットから二つ折りにされた紙を取り出した。
それを広げて、真紀は音読を始める。
「…夕日?
わたしね……」
「ダメだよ真紀」
また溢れ出そうになる涙を必死に止めながら読み上げる真紀を、朝菜はすぐにやめさせた。
「どうして?皆でここにきて、夕日に話し掛けようって皆で決めたじゃん」
真紀はどうしても言いたい事があるかのように、反論した。
「だって……
夕日はここにはいないもん…」
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