Ⅲ.輪

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けいごさん『おーい、みゆきさん』 『あら…けいごさん。どうなされました?』 けいごさん『この子の家知ってる?迷子になっててさ、この辺り見覚えがあるって言うんだ』 けいごさんは小さな子の手を握っていました。 『あらあら、岩崎さんじゃないですか』 けいごさん『知ってるの?』 『お向かいの岩崎みなみさんです』 けいごさん『向かい?…近っ!そりゃ見覚えあるわな…』 それから、しばらく立ち話をしました。 『それじゃ、そろそろ帰るわ』 岩崎さん『…………………ありがとう』 『おう!じゃあな』 《回想終了》 泉『………………え?』 『みゆきさん、それ俺とみなみ君の初対面の回想になってるよ』 みゆきさん『す、すいません…////』 『あれからだよな、俺たちが仲良くなったのって…』 みゆきさん『えぇ、よく三人で遊びましたね』 『三人兄弟に思われたりとかな。そういえばみなみ君は元気?』 かがみ『はい、ストップ。思い出話は後で二人でやってくれ。で、結局二人のつながりは何よ?』 『かがみ様はせっかちだな~』 かがみ『かがみ様って言うなっ』 『まぁ、簡単に言うと元御近所さんかな。俺、小学校卒業した後引っ越したから』 泉『子どもの時からさん付けだったの?』 『そうだな…ってもう時間ないじゃん!飯を食わなくては』 俺は慌てて駅前のパン屋のメロンパンを食べた。 ((そういえば、みなみっていう子の性別ってどっちなんだろ……みゆきさんはいつもさん付けだからなぁ…))
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