Ⅰ.鈴白けいごの憂鬱

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ピピピピ…ピピピピ…ピッ…ガチャ ???『ふわぁ…………ふぅ。仕度するか』 まだ眠たそうに瞼を擦りながら制服に着替える。 俺、鈴白けいごは陵桜学園の一年生だ。部活は無所属!だってタリィじゃん?成績は上位。運動はそこそこ。趣味は色々あるけど特にって言えばギター。あともうひとつあるんだけどそれはナ・イ・ショ 『いってきます』 返事はない。それもそのはず。両親や兄弟は今海外にいる。俺が中学二年の時、両親は仕事で海外へ行くと言い出し、兄弟はついて行った…俺はというと、反抗期だったのか一人暮らしを決意。今に至るという訳だ。 (今日もなんとか遅刻はなさそうだ…) 俺はいつもの電車に乗って時間を見る。 ???『おーい』 (チッ…朝からうっとうしい…) 『何か用かよ?遅刻常習犯の泉』 こいつは同じクラスの泉こなた…オタク少女だ。身長は低く、髪がとてつもなく長い。簡単に言えば幼女体型のクラスメイトである。まず、俺とこいつとの関係から説明せねばなるまい。結論からいくと俺はこいつに弱みを握られている。
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