Ⅰ.鈴白けいごの憂鬱

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あれは入学式が終わった午後の話… 俺は秋葉原に来ていた。目の前には見覚えのある女の子。俺の両手には今日買ったグッズが…向こうもこちらに覚えがある様子。驚いたのは向こうも両手一杯にグッズを手にしていたこと。それも尋常じゃない量だ。長い沈黙が続き… 『えっと……』 沈黙を破ったのは俺からだった。今思えばこれがいけなかった。知らない顔をしていれば… 『泉…さん…でしたっけ?』 俺は確認するように言った。 泉さん『あぁ、やっぱりクラスの人かぁ~学校じゃとてもこんな所に来る人には見えなかったよ♪』 『……秘密にしてくれません?学校でのキャラが崩れるんで』 泉さん『ん~?隠したいんだぁ?(ニヤニヤ』 『はい…////』 泉さん『あたしの口止め料はたかいよ~?』 『金とるのかっ!?調子に乗るなよ…』 泉さん『ふむふむ…やけに礼儀正しいと思ったら猫被ってたんだね♪(ニヤニヤ』 『ぅ……』 いつの間にかあいつのペースにはまっていた。こうやって他人の内側へ入り込んで来る人間は苦手だ。 『泉さん、ホントお願いしますよ?』 泉さん『口調戻ってる…』 『………めんどくさい奴…頼むぞ?マヂで』 泉さん『わかったわかった。その代わり今度一緒に買い物しよ~?』
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