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泉『ぅ…遅刻常習犯…会っていきなりそれはないんじゃない?』
『なぁ、お前に聞きたいことがある』
泉『何ぃ~?』
『俺って…そんなに怖いのか?』
泉『ん?なんで?』
『だって…お前初めて会ったとき「そんな容姿じゃ友達いないでしょ」みたいなこと言っただろ?』
泉『あ~アレね。だってさ、鈴白君入学式の後のHRの態度覚えてる?あれじゃみんな怖がるよ』
『HR?自己紹介とかしたやつだよな…』
泉『そうそう。制服のボタン開けちゃってさ、みんなを睨みながら自己紹介してたよ?』
『睨みながら…あぁ…またやっちまったか』
泉『どしたの?』
『俺さ、目付きキツいだろ?だからちょっと目を細めたりすると睨んでるみたいに見えるんだよ』
泉『ふーん…実は、それはすぐわかったんだよね。ボタン全開はマズかったんじゃない?』
『……知ってるか?最近の高校生はオタクでもボタン開けてるんだよ…』
泉『あたしの目の前の人みたいに?(ニヤニヤ』
しまった…自分で地雷を…クッ
『お前さ、ホントに言ってないだろうな?』
泉『言ってないよ~鈴白君がクラスで浮いてるのはオタクだからじゃなくて怖いからだよ♪』
『ぅ…』
泉『そうだ!あたしの友達紹介するよ~』
『遠慮しておく。もう俺に関わるな。ろくな目にあわないぞ。じゃあな』
電車が止まり、扉が開く。
泉『あ…ちょ…待…うぁ…』
降りる人と乗る人、そして人ごみに飲み込まれるチビッコの泉。
(ホント…もう関わらないでくれ…)
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