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「いい腕してるねぇ、君」
高い声が聞こえて振り返る。
そこには、朝にも見たツインテールの小さな女の子……うちの生徒会長が立っていた。
まずい。
今のを見られていたら、確実に停学だ。入学早々そんなことになったら、日向に説教されちゃう。
「うん、気に入った! 君、名前は?」
「へ? ……秋川……太陽」
「たいようくん? つぼみのこと知ってるかな? 北上 つぼみだよ」
「はぁ、生徒会長ですよね。気に入ったって、なんの話……」
つぼみ、と彼女は自分をのことを名前で呼んだ。
にっこりと笑って、彼女は一歩ずつ、ゆっくりと俺に近付いてくる。
ある程度まで来たところで、ぴたりと止まり、口を開いた。
「つぼみの片腕になる気、ない?」
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