#03 かたうで

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「片腕……って。はぁ? どういう……」 意味が解らなかった。ほぼ初対面の人から、いきなりそんなことを言われても。 「太陽くんは入学したばっかだから、うちの生徒会システム知らないのかな?」 「……はぁ、知りませんけど」 そう言うと、その人はにこっと笑った。ツインテールが小さく揺れた。 生徒会長……というくらいだから、高二か高三だとは思うけれど、その笑顔は随分幼く見えた。 「うちの生徒会はね、この時期決まってる役員は会長だけなの。会長は、自分の欲しい人を好きなだけ入れていいんだよ」 「……はぁ」 「そしてつぼみは太陽くんが欲しいと思ったの!」
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