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確か……何処見て歩いてる、とかそんな感じ。それから俺よりも数段低い位置にある胸ぐらを掴んで、謝れと言ったと思う。
そんで殴ろうとしたら、いとも簡単に返り討ちにあったのだ。
「結局一発も当てられなくて負けるし。俺あんときカッコ悪かったよなー」
「他の奴らみたいにヘコヘコしたり仕返ししたりしないで……俺に友達になろうって言ってきたしね」
そうそう、俺、友達欲しかったんだ。小学生の頃も、この性格だから舎弟みたいな奴はいても、友達は居なかった。
連んでいた仲間はほとんど年上で、同年代とは話が合わなくて。
まして、親友なんて夢のまた夢のような存在だったから、日向が笑って、いいよって言ってくれた時、どれだけ嬉しかったか!
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