2番目の夏

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掌から零れ落ちた夢を両手に集め、僕は走った。 頭もなくてスポーツも苦手で貧乏で、追い詰められて… 僕はただ走り続けた。 周りの見下した目も無視してただ走った。 見返してやりたかった、見下してやりたかった、腹がたった。 でも本当は恥ずかしくて逃げ出しただけ。 一握りの夢だけを持って振り返らずただ走った。
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