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結局、戻ることなど選択肢には無いのだ。進むだけ-それが何処に向かおうとも、何処にも向かわないとしても-僕はこのバスの運ぶ先に自分の生活を打ち立てなくてはならない。
そんなことを、今更考えて、覚悟をしているなんて。馬鹿馬鹿しいな。
逃げ出したって、進むために飛び出したって同じ事だ。
もう、戻らない。
もうまどろみも訪れない夜行バスに揺られ、行く先はただ辿り着く場所なんかではなく、そこに打ち立てられる生活なのだから。
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